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木村敬一、自国開催で金2・銀1 東京大会の「悔しさを取り戻せて良かった」

アジアパラ2026
Photo by SportsPressJP

愛知・名古屋2026アジアパラ競技大会の水泳で、木村敬一が金メダル2個、銀メダル1個を獲得した。大会通算のメダルは20個を超えた。24日のメダリスト会見で、自国開催の大会を振り返った。

木村は「東京大会が無観客だったため、その興奮を取り戻すような大会にできればと思って臨んだ」と話した。連日多くの観客が応援に訪れ、歴史的な瞬間を選手として迎えられたことを幸せに思うという。

表彰式で声援を受けたことについては、自国開催の一番のアドバンテージだと語った。噛みしめるような気持ちで応援を受けられたといい、あの瞬間は本当に幸せだったと振り返った。

東京大会への思いも明かした。パラリンピックのパリ大会を訪れた際、多くの関係者が「こういう大会を日本でやるはずだったのに」という悔しさを抱いたと感じたという。

「その悔しさを、アジア大会という形で取り戻せて良かった」

無観客だった東京大会は、メディアの報道や配信が多くなったことで競技の認知が広がった面もあったと話した。無観客での配信と今回の有観客という2段階のステップを着実に上がってきたとして、次の3歩目を楽しみにしている。そう考えると、東京大会は壮大な伏線だったのかもしれないと笑顔で語った。

大会通算のメダルが20個を超えたことには、数えていなかったため驚いたという。長く選手を続けられていることへの感謝を口にし、5回目の出場で日本開催の大会を選手として迎えられたことを喜んだ。

印象に残ったレースには、前半に行われた100m平泳ぎと50m自由形を挙げた。中国のライバルは北京パラリンピックからの長い付き合いで、今も接戦ができることが嬉しかったという。主要種目のバタフライは、練習してきた通りに良い記録で泳げたとした。

36歳の挑戦について問われると、20代とは全然違うと明かした。20代は5~6種目に出ても問題なかったが、今は3種目泳いだだけで倒れそうになるほどだという。種目を絞り、体力だけでなく技術にも重点を置きながら、まだやれる方法を探してしがみついている状態だと話した。

子どもたちへの思いも語った。パラ水泳連盟のアスリート委員会の活動として、9月に名古屋市内の中学校を訪問し、競技の魅力を話した上で、実際の試合会場で観戦してもらったという。

「人間として持っている可能性をどこまで引き出せるかの勝負を、生で見てもらえて良かった。人類ってこんなにすごい生物なんだと感じてくれれば嬉しい」

レース前の声援については、右側が一般の観客や家族、左側が選手チームと分かれていたため、声の方向で誰からかがわかったという。最終日は多くの選手がスタンドから声援を送り、その中で泳げたことが気持ちよかったと振り返った。無観客だった東京大会では出しきれなかった声援を、全部出しきれた大会だったとした。

今後については、選手として戦えている間は、光を失った状態でもここまで戦えるという泳ぎを見せ続けたい、人類の持つ可能性を示せる存在でありたいと意気込みを語った。