2026年7月10日夜、「SUMIDA Nations Cup 2026 in Tokyo」のGAME6で、車いすバスケットボール男子日本代表はトルコ代表と対戦し、67-56で勝利。大会初戦で対戦したトルコとの再戦を制し、優勝を果たした。この日は午前のイギリス戦に続く2試合目で、日本は1日で2カ国を撃破した。
京谷監督「立て直せたのはベテランの力」
京谷和幸ヘッドコーチは「国際大会で3カ国に勝ち切れたのはやっぱり気持ちいい。選手も喜んでいるし、こういう結果を出せたことはチームの自信になる」と手応えを口にした。トルコが直前にイギリスを破り勢いに乗っていたことを踏まえ、「初日の午前に戦った時とは雰囲気が絶対違うはずだから、別チームだと思って戦うように」と選手に伝えて試合に臨んだという。
前半のラインナップ変更については「赤石も秋田もすごく乗っていたので代えどきが難しかった。前半のうちにワンポイントで秋田を代えて、また後半に、という思いがあった」と説明。「そこはすごく立て直せたので、後半つないでくれたベテランの力はチームにとってものすごく大きい。プレータイムは少なくても、これまでの経験は本当にチームのためになる」と、控えの経験値を評価した。
高松佳伸と秋田啓のツーサイド攻撃については「相手がリアクションしてくればツーサイドが生きてくる。前半は狙い通りできた」と手応えを示し、目指すトランジションバスケットについても「ディフェンスからオフェンスへの切り替えでのゴールアタックというところで、彼の力はものすごく大きい」と評価した。高松や赤石らU23世代が中心になりつつある一方、「藤本のようなベテランの力は本当にチームにとって助けになる。若手とベテランの相乗効果が出れば、世界選手権でもいい結果が出るのでは」と世代融合への期待も語った。仕上がり度については「6割7割ぐらいはできてきている。世界選手権はもちろん勝負しないといけないが、そこがゴールではない」と、その先を見据えていることを明かした。
高松佳伸「トップ5という目標は決して甘くない」
高松佳伸は「ずっと結果が出ていない状況が続いていた中、トルコやイギリスというヨーロッパで結果を出し世界選手権の切符を掴んでいるチーム相手にしっかり勝ち切って優勝できたのは、チームとしても個人としてもすごく良かった」と喜びを語った。自身のプレーについては「コーチが求められているものをコンスタントに出せていたと思う。得点は多くないが、少ない本数ながら安定して重ねられていた」と振り返った。
世界選手権に向けては「チームとしてトップ5という目標を掲げている。決して甘い目標ではないし、足りないものをもう一回ブラッシュアップしないといけない」と、明確な目標を口にした。イギリス戦で負傷した指については「一度交代してもらったが元には戻った。数日で治ると思う」と大事には至らなかったことを明かした。
鳥海連志「これまでの日本にないバスケットのスタイルを作れた」
スペイン挑戦の意味を問われた鳥海連志は「スペインで学んだことをコートの中で表現できたのは、僕の中で自信になった。試合を重ねる中で支配力、影響力を大きくしていけたことが非常に良かった」と振り返った。自身の「クリエイト」の役割については「この試合を作っていく根幹の部分を担えたのは自信になったし、周りの選手の得点が伸びていく、これまでの日本にはなかったバスケットのスタイルを1つ作れたんじゃないかと思う」と手応えを語った。
この日2カ国目の勝利については「ちゃんと2カ国に勝ち切ったということが、まず何よりすごく良かった。ディフェンスの動きを見て味方が合わせて決めていく、コントロールされたバスケットで得点を取れていた」と内容にも胸を張った。再戦したトルコへの警戒感については「イギリスに勝って勢いがあったし、1人1人がまだ僕たちより高いスキルを持っている選手が多い。気を緩めることなく自分たちのコンタクトレベルで勝負していくことをチームの中で話していた」と明かした。
ホームでの優勝については「日本で国際大会が開催されることはそんなに多くない。その中で結果を残せたのは、いつも応援してくださる方たちへの感謝の表現でもあるし、非常に達成感を得られる大会だった」と、集まったファンへの思いを語った。世界選手権に向けては「自分たちが進む道がしっかり見える大会だった」と、この先の2ヶ月に弾みをつけた。
取材:Junko Sato / SportsPressJP
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