エディHC 体調不良のプロップ陣でもスクラム健闘 「当日ベストを尽くす責任を果たした」

日本代表は9月12日、花園ラグビー場で行われたパシフィックネーションズカップ2026準決勝でアメリカ代表を63-14で下した。前半だけで35-14とリードを広げる立ち上がりを見せ、後半は互いに無得点で終えた。試合後の記者会見にはエディHCと齋藤直人選手、アメリカ代表のローレンスHCが出席し、それぞれの視点で試合を振り返った。


エディHCはスクラムでの健闘に手応えを口にした。今回はスクラムを重視して臨み、その狙い通りの結果が出たとしたうえで、先発の大塚壮二郎、竹内柊平の両プロップが体調不良で今週まともに練習できなかった状況に触れ、「どのような準備状況であっても、当日は自分たちのベストを尽くす責任がある。それを見事に果たしてくれた」と選手たちの成長を評価した。


先発1番を務めた大塚壮二郎は関西学院大学に在籍する現役大学生で、この試合でもトライを記録した。エディHCは本来のプロップに加えてフッカーもこなせる能力を持つ選手として育成を進めてきた経緯を説明し、大会期間中にフッカーでの練習機会を増やしてきたことも明かした。


攻撃面については「我々の攻撃は限度のないクレジットカードのようなもので、限界を決めずに高みを目指し続けるべきだ」と独自の表現で述べた一方、「横に流れる動きや不必要なロングパスによって、攻撃の規律を保てなかった場面があった」と振り返った。これらはチームを否定するものではなく、若いチームが経験と年齢を重ねる中で乗り越えていくべき成長過程だとの見方を示した。


日本は9月19日、秩父宮ラグビー場でフィジー代表と決勝を戦う。エディHCは次戦の相手についてフィジカル面、特にバックスで10キロから15キロほど重い、体格的に優位なチームだとし、「80分間、我慢強く規律を持ってボールをコントロールし続け、守備では相手のオフロードを止め続けることが何より難しい」と述べた。


ゲームキャプテンを務めた齋藤直人は、エディHCが評価する成長を裏付ける発言をした。「良い準備ができていたことで、立ち上がりから自分たちのスピードを出すことができた」と振り返り、当初は手応えを感じすぎるほどの感触だったと語った。一方で試合中盤以降は自陣でのペナルティや相手のハイボール攻撃への対応に苦しみ、勢いを失う時間帯があったことも認めた。それでも前半終了間際の得点については「前半の最後に自分たちでスコアしてハーフタイムを迎えられたのは、チームの成長を感じた場面だった」と、これまで一度勢いを失うと取り戻せないまま試合を終えることが多かったチームにとっての手応えを語った。流れが悪くなった際の意識については「勢いを失っている事実を正しく認識したうえで、次のプレーに集中することを心がけた」「うまくいかない時こそ、シンプルにやるべきことをやることを心がけた」と説明した。


前半だけで35-14とリードを広げられたアメリカ代表のローレンスHCは「望む結果ではなかったが、試合の中には学べる場面があり、チームとして良いプレーができた時間もあった」と総括し、日本の勝利を称えた。多くの局面で日本に後れを取ったと認め、セットピースについては「これまでの試合ではモールやラインアウトの強さをチャンスにつなげられていたが、今回はそれができなかった。これは我々の責任だ」と述べた。敗戦から得られる収穫については「点差がついた状況でこそゲームプラン通りに戦い続けることが難しく、そこが今回の明確な課題だ」と語り、来週の3位決定戦で対戦するカナダ代表戦に向けて修正していく考えを示した。


Photo by Kyoko Hayashi / SportsPressJP


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