TOYOTA ARENA TOKYOで開催された天皇杯第51回日本車いすバスケットボール選手権大会の決勝戦で、埼玉ライオンズが神奈川VANGUARDSを66対47で下し、創部48年目にしてチーム初となる優勝を果たした。
第1クォーター、埼玉はキャプテンの北風大雅による3ポイントシュートやトランジションからの速攻などで7対0と好スタートを切った。埼玉の素早いローテーションと激しいプレッシャーにより、神奈川は丸山弘毅や渡辺将斗のオフェンスの起点が封じられ、苦しい立ち上がりとなった。第2クォーターに入ると、神奈川は丸山を中心に立て直しを図り、塩田理史らがインサイドで奮闘して得点を重ねた。しかし埼玉は、大山伸明や熊谷悟が要所で確実にシュートを沈め、相手に流れを渡さず39対26とリードを広げて前半を折り返した。
後半も埼玉は勢いを保ち、第3クォーター終盤には連続得点で52対35と突き放した。最終第4クォーター、逆転を信じて攻める神奈川に対し、埼玉は大山がゴール下で安定した得点力を発揮し、最後まで高い集中力を維持して逃げ切った。
試合後、埼玉の中井健豪ヘッドコーチは、嬉しい気持ちと安堵感、そして少し寂しい気持ちが入り混じった複雑な心境であると語った。さらに、タレントが揃っているわけではない中で、選手を育てながらチームビルディングを行い、積み重ねで勝つことができたと選手たちを称賛している。キャプテンの北風は、ファンの応援の力に感謝を示し、ディフェンスやオフェンスにおいてやるべきことを最後の最後までやり続ける一貫性が今年のチームの強みであったと振り返った。大山は、自分が求められている役割を全うすることだけを考え、仮にシュートが入らなくても打ち続ける気持ちでやり切ったと語った。
一方、敗れた神奈川の前田柊キャプテンは、これまでの取り組みを出し切った結果であり、埼玉の総合力の高さを認めるコメントを残した。同時に、全国で2チームしか立てない舞台に再び立てたことをチーム全員で喜び合いたいと語っている。丸山は、センターコートで試合ができた喜びを口にしつつも、気負いすぎて前のめりになり、チームに迷惑をかけてしまったと反省の思いを述べた。
取材:Junko Sato / SprotsPressJP
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