AFC女子チャンピオンズリーグ準々決勝、日テレ・東京ヴェルディベレーザはスタリオン・ラグナを5-0と大差で退け、見事準決勝進出を果たした。試合後、チームを牽引したMF塩越柚歩が報道陣の取材に応じ、勝利への思いや今後の展望を語った。
「昨シーズンの先輩たちの奮闘をタイトルで返したい」
塩越がこの試合に懸けていた思いは格別だった。「昨シーズンのチームが掴み取ってくれた出場権。その価値をタイトルという形でクラブに残したかった」と静かに、しかし力強く言葉にした。準決勝への切符を手にした喜びと同時に、「シーズンが延びてチームメイトとまだ一緒に戦える。それが純粋に嬉しい」と笑顔を見せた。
「焦らずパスを繋いだことが、後半の大量得点を生んだ」
未知の相手との一戦は、決して簡単なゲームではなかった。「相手がどう来るか分からない部分もあったが、前線からプレスをかけてきたことでスペースが生まれ、テンポよく自分たちのサッカーができた」と試合を振り返る。前半は自身を含め決定機を逸する場面もあり、相手に勢いを与えかねない流れにもなったが、「慌てずにパスを繋ぎ続けたことで、後半は相手の足が止まり、点が取れた」と冷静に分析した。この勝利がチーム全員の自信につながる重要な一戦になったと強調した。
ベレーザの強さは「誰が出ても戦えるサイクル」
塩越が語るベレーザというクラブの本質は、個の才能よりもチームの循環にある。「海外に移籍する選手がいても、次々と若い選手が台頭して結果を出す。誰がピッチに立っても活躍できるのがこのクラブの強み」と力を込めた。今後はU-20日本代表への合流で離脱する選手が出る可能性もあるが、「誰が出ても共通のイメージを持ってプレーできる。私もしっかりカバーに入り、チームの良さを引き出したい」と前を向いた。大きな覚悟を持って移籍してきた自身にとって、アジアのタイトルという目標はクラブの歴史に名を刻む挑戦でもある。
チームメイトへの声がけ、そして自らのゴールへ
この日はアシストで勝利に貢献した塩越だが、決定機を逃したことには首を縦に振らなかった。「次は自分のゴールでチームを勝たせたい」と目を輝かせる。同じくシュートを外していた樋渡百花に「外しても下を向くな」と声をかけ続け、その樋渡が先制点を挙げたことを誰よりも喜んだ。現在の自身のコンディションについては「チームのスタイルが自分のプレーに合っているし、毎日がセレクションのような緊張感の中でやれている。それが試合でのパフォーマンスに直結していると思う」と好調の理由を語った。
「集大成をこのピッチで」
味の素スタジアムに集まったサポーターの声援と、良好なピッチコンディションへの感謝も口にしながら、塩越は最後にこう締めくくった。「リーグ戦やカップ戦を通じてチームの完成度を上げ、準決勝・決勝でタイトルを取る。このチームの集大成を見せたいと思います」。楠瀬直木監督の思いをピッチで表現し掴んだ5-0の快勝は、頂点への旅路に向けた力強い一歩となった。
PHOTO: Junko Sato / SportsPressJP
取材:Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP
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